おおかみこどもと宮崎駿を無理矢理コジツケてみた


はい、「おおかみこどもの雨と雪」を見たので、
この勢いに乗ってまた
妄想を語っていこうと思います。


みなさん、「おおかみこども」のスタッフロールをよくご覧ください。
「原作・脚本・監督 細田守*1とありますよね?
この表記、どっかで見たことあると思いませんか?


・・そうです宮崎駿御大です。


これこそが、ついに我らのマモたん
ほぼ完全な自身のオリジナル映画を作り、
宮崎駿御大と同格にのし上がったという紛れもない証左なのです。


日テレの回し者かオメーはと思ったみなさん、
いや、まさにそれこそが今回の本題なのです。


このままだと何が何だかわからないと思うので、順番にご説明します。

両者に共通のテレビプッシュ


いまや日テレを初めとして、マスコミの報道では
宮崎駿の真の後継者・細田守
というような持ち上げ方が定番になっています。


とくに日テレでは細田アニメを繰り返し放送することが
恒例化しつつあり、ブログ主も
「こんなに持ち上げるなら見てみるかあ!サマウォも面白かったしな!」
と、見事にステマならぬガチマの餌食になっているわけです。


まあ、日テレ様の思惑は置いといて、
「繰り返しテレビで放送されることで人気が高まる」
という現象は、まさに宮崎アニメと共通のものです。

公開当時は『宇宙戦艦ヤマト』や『銀河鉄道999』といった
SF作品全盛期だったが、テレビでの放映が繰り返され、地方の学校や集会所、
ファンの集まりなどでフイルムが借り出されて上映会が開催され、1981年には
アニメージュ誌が宮崎の特集を組んで取り上げた。
ルパン三世 カリオストロの城 - Wikipedia

カリオストロの城」が金ローで何度も何度も何度も何度も
ウンザリするほど放送されたおかげで、宮崎駿氏の知名度が高まり、
結果、後続作品の人気につながったことは有名な話ですが、
これが細田アニメでも起ころうとしているわけです。

宮崎駿VS細田守

そういうわけで、
日頃から関連付けられている
宮崎アニメと細田アニメを比べてみたら面白いんじゃねえか?
というようなまことに安易、十番煎じ、
アニメライター様噴飯必至の妄想が
今回の主題というわけです。


石が何発か飛んできそうですが続けます。
比較基準はおもに年齢です。


今回の「おおかみこども」封切り時点で、細田氏は44才*2
同じく44才のとき宮崎氏が何をしていたかというと、
年表的には1985年ですので
ナウシカ封切りの翌年でありラピュタの封切り前年です。


ちょっとここは大人の都合で宮崎氏の44才時点での作品を
ナウシカラピュタに統合して考えることとします。


さて、この考え方を基点にすると、
両者の同年齢時点での作品
「おおかみこども」と「ナウシカラピュタ」は、
どちらも自身の初のオリジナル作品ということで符合します。


なんかMMRみたいになってきましたが続けます。

44才時点からさかのぼり、両者の前作を見てみると、
それぞれ「サマーウォーズ」と「カリオストロの城」に突き当たります。


まあ、サマーウォーズが次作との間3年、カリ城が5年ですので
年齢比較は早くも大崩壊したわけなんですけど、
ここでもちょっと符号が。


どちらも「自身がかつて手掛けた原作つきアニメのやり直し作品」
なんですよね。


え?サマウォに原作なんてあんの?と疑問に思った方、
ときどきでいいからぼくらのウォーゲーム!のことも思い出してあげてください。

諸説あるとは思いますが、仮に「サマーウォーズ」を、
ぼくらのウォーゲーム!」が下敷きとされたやり直し作品とします。
で、「カリ城」も同じくやり直し作品なわけです。

宮崎本人は自著『出発点』で、「この作品はルパン1stシリーズや、
東映時代にやってきたことの大棚ざらえで、だから昔からぼくの
仕事を見てた人は失望したというのはよくわかるんです。…(後略)」
と語っている。
(同じくwikipediaカリオストロの城」項より)

で、今後の予想

そんなわけで
サマーウォーズ」と「おおかみこども」については
宮崎アニメとの符号が見られたわけですが、
真ん中と前が合ってるなら後ろも合ってるだろ
というまたしても安易な論理で考えますと、
宮崎氏は44才時から時を経た後年、47才時点
あの名作となりのトトロを発表します。


おっ、なら細田氏も3年後にとうとう大ヒット作を生み出すのか
と思われた貴方、
いや違うんです、
この3年後の作品もまだヒットとはならないと予言したいのです。


以下トトロの興行成績について。

配給収入が5.9億円と公開当時は振るわず、
興行的には外れてしまう(この失敗のおかげで資金回収のために
魔女の宅急便』が製作されることになった)。
(同じくwikipediaより)

また、ラピュタも内容に対する評判は上々なるも、
興行成績的にはふるわなかったといいます。
この事実からして、「おおかみこども」も数年後に発表されるであろう
次作品も、認知度的には「まあまあヒット」に落ち着くのではないかと思うんですよね。
現時点で、細田作品を国民的アニメかのように日テレ様が持ち上げてますが、
興行成績の数字だけで見るとけいおん映画に負けてたりして、やはりまだまだという感じです。


さらに予想を延長して
次々作を考えると、宮崎アニメでは魔女の宅急便が該当します。
宣伝効果もあり、宮崎アニメは「魔女宅」でついに
ナウシカ以来のヒットを収め、認知度もあがったわけです。


つまり、細田アニメの今後の展開予想をまとめると、
数年後の次作は「まあまあヒット」、
さらにその後の次々作が「大ヒット」し、国民的な認知度を得る。
ということになります。

余談

さて、かぎりなき妄想と、
不良大学生なみのwikipedia引用攻撃
細田アニメの今後を占ってみましたがいかがでしょうか。
「今後30年以内に大規模な地震が起こります!」と同程度の
クソ予測とお思いでしょうか。その通りだと思います。


じつは興行成績の数字で言うと、「サマーウォーズ」と「魔女宅」の
数字はかなり近かったりして、
じゃあ細田アニメはすでに国民的アニメじゃねーか
というツッコミ上等な感じの
ボロ理論ですが、「似たような扱いをされている二人のアニメ作家の道程に、
どの程度共通項があるか?」
という思考実験としてはなかなか面白いと思います。


ちなみに「おおかみこども」を
「認知度定着前の並ヒット」作品と断言予測できたのには
もう一つわけがあって、
見た感想が「面白いんだけど、今一歩!」だったからなんですよね。

中盤で姉妹の間に事件が起こるんですけど、
その解決となるオチがないまま終わったりとか・・・
「これは大ヒット間違いなしだな!」と思わせるほどの
パワーはなかったと思います。


やはりまだまだ細田アニメは
「見ればけっこう面白い、知る人ぞ知るアニメ」というポジションだと思います。
次作、いや、次々作で国民的アニメの地位をゲットだ!
がんばれ細田大明神!
映画とサントラでお布施はしといたぜ!
というわけでオシマイです。

劇場公開映画「おおかみこどもの雨と雪」オリジナル・サウンドトラック

劇場公開映画「おおかみこどもの雨と雪」オリジナル・サウンドトラック

*1:脚本は奥寺氏との共同ですが

*2:2012年中には45才になってしまわれますが・・ゴニョゴニョ