とっつぁんの作った女

「茶番は終わりだ」
が笑えるゼオライマー
自分はイクサー1もむずがゆく思いながら
けっこう楽しめてしまったので、
平野俊弘作品と波長が合うのかもしれません。


とりあえず、全話通して、ローアングルとか特撮的手法の話を。

ロボットの挙動で破壊される建造物。



律儀なまでのローアングル。


ゼオライマー」にあふれるすばらしき特撮マインド!
例によって氷川氏の受け売り*1
ロボットはローアングルから撮って怪獣映画っぽく、
その巨体が動くたびに周囲の建造物がイイカンジに
破壊されたりして泣かせます。


引いたカメラで街・野山・怪獣含めた舞台の全景を映し、
状況説明しながら進むあたりも見てて面白い。

ゴジラ映画みたいな左右の対決の構図



湖と街の全景を映し、どういう位置関係で戦っているか示す



大爆発からカメラが右にパンしてゼオライマーの着地点を示す


とくに2話のタウ・アエン姉妹との戦いでは、ゼオライマーが起こした
洪水によって次カットでさりげなく橋が壊れたり、
上述の右パンで街全体を移動しながら戦っていることがわかったり、
橋を中心に姉妹がはさみうち攻撃をする描写があったり、マインド全開。


最終回である4話は、マインドこそ薄いものの作画レベルが高い。
というか、作画の毛色がサンライズ系に変わったような(笑)


手ブレといい、ほわっとした爆炎といい、オーガス02でも見せた
かさをかぶった大爆発といい、なんという磯光雄*2
ノンクレジットでの参加だそーです。


終盤にも破片バリバリの特徴的な爆発があるんですけど、爆発といったら
橋本敬史氏?でも山下系だから違うかなー。


視聴優先度は、良心的な作画で楽しめるロボットバトルと、
コテコテのブリッジ*3が入っちゃうなんとも80年代な、
それゆえにハードなストーリーもなんだかほんわかと楽しめてしまうシナリオで、優先度4。
4話の作画がいいのも貢献してます。

1話
絵コンテ:平野俊弘 菊池通隆
演出助手:西森明良
2話
絵コンテ・作監:菊池通隆
演出:西森明良
4話
絵コンテ:平野俊弘 西森明良 菊池通隆
総作監:菊池通隆
演出:西森明良
カニック作監:岩瀧智
原画:阿部邦博 岩瀧智 宇佐美俊郎 中村謙一郎
   合田浩章 城前龍治 橋本敬史 平田智浩
   藤川太  四谷光宏 増尾昭一 柳下雅司
   西井正典 数井浩子 菊池通隆

*1:氏は「『実写風の』照明効果や構図を多用した入魂の映像」と書かれてますが。

*2:これで間違いだったら泣いちゃいます

*3:ガガーン!とかジャジャーン!とかの効果音