芦ノ湖に咲く怪獣

ゴジラvsビオランテ」について。
この映画、子供の頃にエグイ演出にドキドキしながら見ていた覚えがあります。
最初のカット、いきなり無機質なワープロ文字での
「第一種警戒態勢 Gの活動が…化学、地質、気象、精神などいかなる点でも1つ確認された場合。
第二種…」
というゴジラに対しての警戒基準のシーンでは
「あぁ、懐かしい!」と思ってしまいました。


タイトルの後、前作(84ゴジラ)の映像が流れますが、
このシーンも好きでしたね。副都心でのゴジラ自衛隊の秘密兵器・スーパーXの一騎打ち。
高層ビルに開いた大穴ごしにレーザーとバルカンを打ちまくるスーパーXと、
それをものともせずビルに突進していくゴジラのシーンなどは、名場面ですね。
レーザーの表現はちょっと古いけどかっこいいし、
アニメっぽいバルカンの発射音も、むしろたまりません(笑)。


さて数々のホラーシーンで幼い頃のぼくを震えさせたビオランテですが・・

今見てみると、芦ノ湖のシーンなどは幻想的で美しいですね。
DVDのコメンタリーによると、特別なカメラが使われたそうです。
そして俳優陣。
高嶋氏が若い・・当時23歳だそうです。
そして自衛隊オペレーターに鈴木京香

コメンタリーでも「こんな端役で!(笑)」「いや意外にたくさん映ってる!」と大騒ぎでした。
奥のもう一人のオペレーターは豊原功補氏です。こっちも若いなあ・・
豊原氏は、スーパーX2を操って大阪でゴジラと戦うシーンで
気合の入った演技で熱くさせてくれます。
なんでそんなに力を入れてトリガやコンソールを操作しないといけないんだ!(笑


たくさんのスイッチやらボタンがついたコンソールを操作する姿にあこがれてしまう・・
やっぱりこれは男の夢なんでしょうか?
ふしぎの海のナディア」でも非常用の「オーバーブース*1」にシビレたり、
ガオガイガー」で毎回こわされる合体用の非常スイッチに喜んでみたり(笑)。
意味はないけどかっこいい。


ゴジラの上陸予想がされたり、万全の布陣でゴジラを追い込んでいく自衛隊など、
シミュレーションゲーム的なシナリオは、諸所でいわれてるように、平成ガメラ
前身(または前触れ)と言えますね。
このへんは子供の頃は味わえなかった面白さですね。


それにしても監督らによるコメンタリーが面白かったなぁ。
サンダーコントロールシステムの使用を発案する黒木のシーンでは
「『M6000TCシステム!』(劇中)・・いきなり言うんだよね(笑」とか、
ビオランテの樹液は強酸性のはずですが・・」「普通に手で持ってるよね(笑」とか
突っ込みすぎ!
聞き手の倉敷氏も爆発など特撮を異常なほど褒めちぎってて笑えます。オススメです。

*1:オーバーブース「ト」かもしれない