密度の高いカーアクションが楽しめる―『ライディング・ビーン』―


大丈夫です、生きてますよ。
更新途絶えた後にまた流行りもクソもミソもないネタですいません。
「ライディング・ビーン」です。
選定理由は特にありません。
数年前にカーアクションが見どころのアニメを探していたら
行きついたようなおぼろげな記憶が・・


まあそんなことはどうでもいいので
遠慮なくブログ執筆のリハビリテーションとして利用させていただきます。

ガンスミスキャッツ - Wikipedia

ライディングビーン

ライディング・ビーン [Blu-ray]

ライディング・ビーン [Blu-ray]

学研刊の月刊誌『アニメV』1988年9月号から1989年2月号まで連載された高橋昌也の小説『CRASH CHASE』の挿絵コミックとして掲載され、1989年にOVA化された。

運び屋ビーン・バンデットの活躍を描いた『ガンスミスキャッツ』の前身ともいえる作品で、ラリーが白人(本編ではインド系英国人を父に持つ有色人種)であったりビーンとラリーが相棒であるほか、パーシー警部の愛車がフォード・マスタング・マッハ1からシェルビー・コブラGT500(本編におけるラリーの愛車)に変わっているなどの相違点がある。

「ガンスミスキャッツ」はアフタヌーン誌上で流し見したことはあるものの、
ぼくはとりたてて原作のファンでも作者様のファンでもなく、
ぶっちゃけこのアニメはブログのエサとして視聴しただけだったんですけど、
いや、まあそのー、普通におもしろかったです。
内容については
「バイオレンスとエログロ要素が強め*1シティーハンター
という説明でおおよそ見当がつくんではないかと思います。

おはなし


なんというか全体的にアメリカンです。
まあアメリカ(?)が舞台だから当然なのかもしれませんが、
セリフ回しやキャラクターの行動原理が完全にB級ハリウッドアクション映画のそれです。
画面がまごうことなき国産アニメなのに、
小粋なジョークとか派手にぶっ壊れる車とか銃器の描写がやけに丁寧とか
やってることが完全にコマンドーとかそのあたりのノリなので脳が混乱します。


なにしろ上に挙げた画像の警官のセリフが
「当たってもかまわん!尻を押さえてトレーラーとのサンドイッチだ!」
ですからね。国産アニメではなかなか聞けません。
まあ原作がそういうところを目指してるから
必然的にこのアニメもそうなってるだけなんでしょうけども。

このシーンでいえば、人質と犯人の会話として
「気分は?」「よくないね。最悪だ」「マスタードはつける?」「ああ、たっぷりとな」
とか。
人質が減らず口叩くあたりもなんかアメリカン。

あとは立ち寄ったガソリンスタンドの設備の微妙な寂れ方とか、
姉ちゃんがローラースケートでオーダーを取りに来るレストランとか、
アメリカにいかにもありそうだと思わせる描写がいいですね。


個々の要素のクオリティがびっくりするほど高いわけではありませんが、
「海外刑事ドラマ風」という統一された世界設定がちゃんと機能してるとこは
大変好感持てます。

作画

作画はショボイところはショボイですが、
良いシーンは果てしなく良いです。以下原画陣。

 大平晋也  山中英治 岩滝 智  橋本敬史 
 北島信幸  清水義治 中尾圭一  長谷川浩司
 津野田勝敏 菅野宏紀 宇佐美俊和 奥田 淳
 冨沢雄三  菅沼栄治 大河原晴男 岸田隆宏
 生亀信幸  田中達之*2


本作で個人的に一番ビビッときた作画がこちらです。
静止画だと全然わかりませんが、大量に投げつけられたグレネードが
物理演算されたかのように個々に動いて軽やかに舞うんですよね。


この後主人公は急ブレーキをかけ、グレネードは画面手前に置き去りにされ、
直後に空中爆発、という一連のアクションになっており、大変素晴らしいです。

どーでもいいんですけどそのグレネードを投げた悪役のおっさんが
画面奥で地味に芝居してますが、動きがものすごく「AKIRA」っぽくて笑えます。
大佐の横にいる例の博士にしか見えません。

OVAの面目躍如というか、TVアニメで飛ばされがちな細かい描写もナイスです。
シフトチェンジをしっかり描写してくれるアニメは貴重ですし、
車載カメラっぽいアングルも新鮮で面白いです。
撃たれるシーンは大概肩とかですが、本作だと耳を撃たれたりしていて
リアル感出てます。痛みのあまり思わず耳に手が行ってハンドルを放してしまう
一連の動作になってますが、この作画も地味にスゴイです。

アクションの組み立て(殺陣)


本作は作画がいいこともさることながら演出もしっかりしてます。
上のシーンだとトレーラーが急ハンドル切りつつ加速したあとに一気にブレーキを踏んだ結果、
トレーラーの後部が横に振れて体当たりとなる、という一連の動作になっていて、
アクションに説得力があります。*3

他にも車を使った殺陣が行われるシーンがありますが、ドアの扱いとか、
車を使う必然性がちゃんとあって面白いですね。
ちょっとこれ以上書くとネタバレだらけになりそうなので控えますが、
他にもアクションにひとひねり入ってるシーンがいくつかあるので
ぜひご自分でご覧ください。

まとめ

冒頭にエログロと書きましたが、グロは80年代OVAにありがちな
ゲロゲロのダボダボって感じでもないですし、
エロも添え物程度の扱いなのでほとんど違和感なく見れるんじゃないかと思います。
アクション映画とか海外刑事ドラマとか好きな人におすすめです。
オチはないです。リハビリなのでゆるしてください

*1:多分エログロが強めなのはあくまでOVAという商品の性質によるものであって原作はそんなでもなかった気がするんですけど。

*2:毎度おなじみ載せるだけで触れない原画リストです。検索のお役に立てば・・!

*3:なんでこういう操作をすると体当たりできるのかは車に詳しくないのでわかりませんが(笑)。とにかく説得力があることはわかります。