暇なのでエヴァQ予告映像からアニメ作画ネタをほじくり出してみた

はい、性懲りもなくエヴァQネタで引っ張ります。


皆さん、エヴァQの新予告を見て
何か違和感を感じませんでしたか?
このカットを見てどう思いましたか?


「まあ、CGの割にアニメっぽく見せてるのはいいんだけど
なんでこんなに頭がちっさくて胴体がデカイのかなあ」
と不思議に思ったオタクの皆様、これは世に言う金田パース
というやつなんですよ。


金田 伊功 - Wikipedia
(略)
ロボットアニメなどにおいて緩急をつけながら舞うように動く
アクロバティックなメカ表現やこれに通称「金田パース」と呼ばれる
大胆に誇張された遠近感とポージングを加えた独特な作画スタイルを生み出し、
日本のアニメーションにひとつの変革を起こした。


はい、知ってる人には鬱陶しく知らない人にも鬱陶しい感じの説明ですね。


金田パースの実例

作画オタの優越感ゲームはどうでもいいから実例挙げろ、
ということで探してみました、ハイ。
(1)    (2)  


(1)は、かの島本和彦先生にも
ライガーもOPとEDは素晴らしいが・・本編はアレだな!見なくてもOKだな!
と言わしめた名作、「銀河旋風ブライガー」のOPの1カット。
ロボットを捉えたアングルではないものの、手前のキャラに比べて
後ろに控えるアイザックさんが異常に小さかったりして
弐号機の激烈パースと共通するものを感じませんか?


ちなみにこのカット、氷川竜介大先生に
「一番手前の人はカメラが上から撮ってるんですけども、
一番後ろにいるこの人は下から撮ってるんですよ、
この人は、なんかよくわかんないけどニュートラル。
とか常識外れの不思議なかっこよさについて突っ込まれていたりもして
ブログ主的に印象的なカットです。


(2)は、えーと、
多分ゴッドマーズかなんかの1シーンです。
興味のないことは恐ろしく疎かなブログ主です。


アングルが左右逆ですが、
ロボット(あるいは人物)の頭部をオーバーなくらい小さく描き、
胸のあたりがものすごくでっかい

という志向というか思想がよく似てると思いませんか?


思想の継承

まあ、当然ながらエヴァQに金田氏が参加されているわけもないんですけど
掲示板で
「金田パース、金田爆発、金田光を受け継いだスバラシイ映像だ!」と
いやに興奮している古参の方の言葉を見て
「ああ、意識的とまでではないけど思想は受け継がれてるかもしんないな」
CG部門へのアニメ作画思想の継承の可能性に気づかされたのです。
他人に責任転嫁するのがうまい



破でエヴァハードル走してた時も
アニメーターである本田雄氏がラフを描き、それに合わせてCGエヴァの手足を伸縮させる
という神業が使われていたそうで。
Q新予告の弐号機もパースを強調するために
3DCGモデルがいじられてる可能性は大ですよねー。
全体像を見ると頭部だけ異様に小っちゃかったりするのかもしれません。



もう大分懐かしい存在となりましたが、
CGアニメの皮をかぶった作画アニメといえば
カップヌードルのCMアニメ兼OVAで
「FREEDOM」なんてのがありましたよね。


この作品がCGアニメでありながら作画アニメになった理由も
思想の継承」がキーワードになるんですが、
それについてアニメ様が当時既にインタビューしてくださってます。
アニメ様には勝てる気がしない!
WEBアニメスタイル_特別企画


インタビューを要約すると、
森田氏が作画アニメ聖典を広め
 片山氏が技法を伝達し、
 新井氏が『いいねえ、いいねえ』と言ってたら作画アニメになった」
ってことですね!

まとめ

ま、「FREEDOM」のように活字にはならずとも、
アニメの爽快感を持ったCGの裏には
このような思想の継承が今日も脈々と行われているのだろうと。


エヴァQ予告映像の1カットも、きっと金田パースの思想
意識的であれ無意識的であれ、宿っているんじゃないかと思いますよ。


え?富野オチですか?
そんなの期待する人は死んじゃえばいいのよ!