罠のかかったアニメ
ヤマト「愛の戦士たち」を見ました。
正直・・後半まではTVシリーズと変わらない作画レベルで
「あれぇ〜〜・・?」という感じだったんですが、
後半の金田伊功氏の仕事と思われるパートは楽しめました。
金田作画で動く*1白色彗星帝国の回転防御、実にイカシます。
爆発も前半のポンヤリしたのと比べると非常にかっこいいですね。
ミサイルもじつにキレよく飛びます。
話のほうは・・今見るとふつうかな。
「完結編」も見る予定ですが、この映画がこんな終わり方なのに
どうやって続けるんだろう?とか考えてしまいます。
沖田艦長が○○とかは聞いたことありますけど。
「ヤマト」は庵野作品の最大の元ネタ源でもあるので、
「わ〜同じだ!」と思わず反応してしまう箇所が多々あります*2。
おっきな宇宙船に乗った敵ボスの「ふみつぶせ」や、フライホイール接続!などなど。
ところでヤマトあたりのSFブーム時代のアニメを見て
「爆発がすごい!」「破片がすげえ!」「ミサイル最高!」
とか騒ぐたびに、ある本の一説が脳裏をよぎるのです・・
歴史をつくったアニメ・キャラクターたち―ディズニー、手塚からジブリ、ピクサーへ
- 作者: おかだえみこ
- 出版社/メーカー: キネマ旬報社
- 発売日: 2006/11/01
- メディア: 単行本
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「SFアニメ・ブームの頃には爆発・崩壊の表現が(無駄に*3)発展した」
というものがあったのです。
この本がアニメ草創期に比重を置いていることもあり、SFアニメについて
の記述は実に少なく、概要をちょろっと書いた後にこの文なのです。
ちょっとあんまりじゃありませんかっ?
この一説を思い出すたびに脱力してしまう・・
しかも正確に言うとアニメ草創期の作品を主に取り上げるというよりは、
ディズニー他の草創期から教育によろしくないアニメを飛び越えて
ピクサーや手塚・ジブリアニメにつながるような構成なのです。
アニメで教養主義ですか、そうですかっ
いろいろと文句を書きましたが、この本はずいぶん前に立ち読みしただけなので
批判は正確でないかもしれません。言い訳。
それと、アニメ草創期の作品を知るにはよい本だと思います。
教養主義にはジブリもはいってるけど、
「紅の豚」で思いっきり軍事趣味が出てるのはOKなのかなあ・・
と、マッドハウス制作の「茄子アンダルシア」がジブリコーナーに
おいてあるのを見たときのような違和感を感じつつ、愚痴終了です*4。