考察!ウルトラ名台詞

超有名な1stガンダムの「親父にもぶたれたことないのに!」
というシーン。
とにかく情けないアムロ、という印象のシーンであるが、改めて見てみると、
実は、アムロはブライトパンチの一発目にはじっと耐えている。
むしろ、その後ブライトに食って掛かる元気さえ残っている。
だけど、二発目が来て平静を装っていたアムロの堤防がついに決壊するw
「二度もぶった・・親父にもぶたれたことないのに!」激昂。
性格が暗く、おとなしい少年とはいえ、パンチ一発くらいでは泣き出さない。
しかし二発目が来ると・・という、迫真の演出。


今更ながら、ほんとうにこの台詞はよくできている。
一見(一聞?)して「ふつう、こんなにも情けないことを言うもんだろうか?」
と思わせつつ、修羅場ではとっさに出てしまうかも、とも感じさせる内容。
「再開、母よ」のエピソードでも、「母さんは、僕を愛してないのか・・?」
という一見すると変な台詞がある*1
それまで言い争っていたのに突然出てくる愛の話。
でも母と激しく言い争っている修羅場では、母の愛を確認したくなるほど
狼狽するものなのかもしれない、と思わされてしまう。


(余談)
「親父には殴られるのが当たり前」という思想に基づき、
あえてこのような台詞を喋らせることで未曾有の情けなさ(笑)を
演出している「親父にも〜」の台詞であるが、最近は子供が親父に殴られることもなくなった*2
1stガンダム放映当時にも殴られた経験のない少年は多かっただろうが、
いまは少年らの実態とは別に、いまどきの親は子供をぶったりしない、という
世間の認識が強まってきた。
現在、大人からみたばあい、この台詞は軟弱ないまどきの子供を代表してわめいている
不快な台詞として受け取られるのかもしれないと、検索に引っかかったあるサイトを見て思った。
あるいは、アムロの台詞は若者にのみ受け入れられるものであって、
まっとうな大人にとってはガンダムはつまらなくていいのだ、というだけの話かもしれない。

*1:某書籍では「呆けたような会話」と評されてました(笑)

*2:僕も殴られたことはありません。妹はあるそうですw