まじめに映画批評・原恵一の1

本を読んでは影響されて「岩明均ブームだ!」「細田守ブームだ!」
っと一人で盛り上がる・・を繰り返している最近の生活。
今度やってきたのは「原恵一ブーム」。


原恵一ってどんな人?かというと、
有名どころではクレヨンしんちゃん映画の5作目「暗黒タマタマ」から
10作目「戦国大合戦」までを監督したお方。
どの映画も面白いし、お話はかなりの部分この人が作ってるらしい、とわかれば
ほっとくわけにはいかないです。


クレしん映画も資料を参照しつつあらためて見返してみたいんですが、
とりあえずちゃんと見たことのない原作品を、ってことで、今回は「ドラミちゃん」。

シータ・・じゃなくてドラミちゃん、いい声だ。
いやいや今回は原監督の手腕に注目してお話重視ですよ。
とか言って、注目するまでもなく、お話が面白い!ので自然と目は行っちゃいます。
とくに雨の中で迎えるクライマックス、さらにその後にもう一ひねりあるスペクタクル!
大ピンチの中、自分の力だけでがんばろうとするのび平さん(のび太のご先祖様)を見て
おなじみひみつ道具を使うのを思いとどまり、見守るドラミちゃん、という演出が白眉。
タケコプターで高い空に浮かんでいるから、いつでも助けられる力を持った人物=神様みたいなもの、
というドラミちゃんのポジションも浮かび上がっていた。
ドラミちゃんから見た俯瞰の構図が緊迫感をあおるのをはじめ、
のび平らが窮地を脱する瞬間の臨場感のあるカメラの動きなど、このシーンは演出の力を感じます。
まさにここが原さんの手腕の見えるところ。
とにかく、あのシーンはえがった!実に。


子ども山賊団の隠れ家のわくわくするような仕掛け(ターザンロープや高所にある家)、
見ていてお腹の減るうまそうな野菜の収穫のシーン、カワイイおしずちゃんなど(すごく個人的)、
メインのストーリー以外にも見所いっぱいの映画です。
中編なのにお腹いっぱい、また見たくなることうけあい。


さて次は「恐竜キッズ」か。
ほんとは「エスパー魔美」の映画が見たいんだけどレンタルにねーですよ